「訪問して、名刺交換をして、また訪問する」——この営業スタイルだけで商談数を伸ばし続けるのは、正直かなり厳しくなってきています。なぜ今、多くの企業がインサイドセールスの立ち上げを検討しているのか、現場目線で整理してみます。
■訪問営業一本足打法の限界
訪問中心の営業には、そもそも物理的な上限があります。1人が1日に回れる件数は限られていますし、担当者が抜けた瞬間に顧客との関係がゼロに戻ってしまうことも珍しくありません。採用してもすぐには数字に反映されない、育成にも時間がかかる——この「属人化」が、商談数の天井を作っている大きな要因です。
■市場側の変化 — 非対面商談が当たり前になった 買い手側の行動も変わりました。初回の接点はオンラインや電話で済ませ、実際に会うのは検討がある程度進んでからというケースが増えています。つまり、訪問の前段階で「誰と」「どのタイミングで」話すべきかを見極める機能が、以前より重要になっているということです。
■インサイドセールスが担う役割 インサイドセールスは、この見極めと初期接触を専門に担うポジションです。フィールドセールスが動く前に温度感を確認し、動くべき商談だけを渡す。役割を分けることで、フィールドセールスは「今すぐ動くべき商談」に集中でき、結果として組織全体の商談化率が上がっていきます。
■支援先で見えてきたこと これまでの支援を通じて感じているのは、コール数を増やすだけでは商談数は比例して伸びない、ということです。量を追う前に、誰にどんな温度感で架電しているかを可視化する——ここに手を入れると、同じ工数でも結果が変わってきます。
(次回は、この「分業」という考え方そのものを、代表の原体験を交えて掘り下げます。)