提案書のたたき台、メールの文面、市場の調べもの。こうした仕事は、AIを使えば誰でも速く、そこそこの質で仕上げられるようになりました。
便利になった一方で、「どの会社も同じような提案になる」という声も聞くようになりました。AIが得意な部分では、差がつきにくくなっているのです。
■ 人の価値が残るのは「両端」
仕事の流れを、最初から最後まで並べてみます。
・最初:お客様を理解する(何に困っているか、何を大事にしているか)
・真ん中:企画する、資料を作る、実行する
・最後:関係を育てる、成果につなげる
真ん中は、AIがどんどん肩代わりしてくれます。一方で、最初と最後は、人にしかできない部分が多く残ります。特に「お客様を理解する」ための材料は、お客様から直接聞いた言葉、つまり一次情報です。AIは、まだ誰も書いていない情報を知ることはできません。
■ 電話の現場は、一次情報のかたまり
当社は、毎日たくさんのお客様と電話でお話ししています。そこには、資料やネットには出てこない言葉があふれています。
・「今は忙しい」の裏にある、本当の時期の事情
・断られた理由の中にある、商品への誤解
・担当者がふと話してくれた、社内の決め方
こうした声を記録し、AIを使って整理すると、「どんな言い方なら響くのか」「どの業界で反応が良いのか」が見えてきます。AIは、一次情報があってはじめて、本当に役に立つ道具になります。
■ 「聞く力」と「関係づくり」は人の仕事
もちろん、電話の向こうのお客様と信頼を築くのは、人の仕事です。相手の話をさえぎらずに聞く、次に話すときのために小さな約束を守る。こうした積み重ねが、次の商談や長いお付き合いにつながります。
AIで速くなったぶん、人は「聞くこと」と「関係を育てること」に時間を使えるようになりました。これからの営業の差は、ここでつくと考えています。
当社では、架電で集めたお客様の声を整理して、クライアントにお返しすることも大切にしています。営業の現場の声を活かしたい方は、お気軽にご相談ください。